「今申し込めば、特別価格の50万円です」
画面の向こうで、そう言われました。
「本気の人だけ来てください」
「人生を変えましょう」
「このチャンスを逃すと、今のままです」
言葉を聞くたびに、胸が高鳴っていく。
気づけば僕は、ローンの計算を始めていました。
昔の僕は、あと一歩で申し込むところでした。
今日は、「高額スクールを買う前に考えること」について書きます。
高額スクールそのものが悪いわけではありません。
実際、環境にお金を払うことで前に進める人もいます。
ただし、勢いだけで買うと危険です。
特に、不安や焦りが強いときほど、人は「これを買えば変われるかもしれない」と思ってしまいます。
でも、本当に見るべきなのは価格でも、セールスの熱量でもありません。
見るべきなのは、今の自分の状態です。
まず知っておきたいのは、
「高いほど効果がある」という考えは幻想だということです。
高い買い物をすると、人はこう思いがちです。
「これだけ払ったんだから、本気になれるはず」
「高額だから、きっと内容もすごいはず」
「これなら人生が変わるかもしれない」
でも、値段と成果は比例しません。
50万円払っても動けない人はいます。
逆に、3,000円の本をきっかけに行動が変わる人もいます。
成果を決めるのは、金額ではありません。
その内容を受け取ったあと、自分が実際に動けるかどうかです。
もちろん、「環境を買う」という考え方自体は間違っていません。
一人では続かない人にとって、仲間がいることは大きな力になります。
わからないことを質問できる場所がある。
同じ方向を向いている人たちの中に入れる。
強制力が生まれる。
これらには、たしかに価値があります。
だから、高額スクールに価値がないと言いたいわけではありません。
問題は、入る順番です。
自分が何をしたいのか。
何につまずいているのか。
どんな力を身につけたいのか。
今の自分に本当に必要なのは、知識なのか、環境なのか、添削なのか、実践の場なのか。
そこが曖昧なまま入ってしまうと、環境に流されます。
まわりが発信しているから、自分も発信する。
まわりが商品を作っているから、自分も作る。
まわりが実績を出しているから、自分も焦る。
その結果、スクールに入ったのに、また「自分は何をすればいいんだろう」と迷ってしまう。
これは、スクールが悪いというより、自分の現在地を確認しないまま飛び込んでしまったことが原因です。
高額スクールを選ぶときに見るべきなのは、相手の煽り文句ではありません。
「今だけです」
「本気の人だけです」
「人生を変えたいなら決断してください」
そう言われると、今すぐ決めないといけない気がします。
でも、本当に大事な問いは一つです。
今の自分に、これは本当に必要なのか。
この問いに冷静に答えられないなら、いったんパソコンを閉じた方がいいです。
特に、ローンを組もうとしているなら、一度止まってください。
借金がすべて悪いわけではありません。
事業投資として成立する場合もあります。
でも、焦りや不安から組むローンは危険です。
「払った分を取り返さなきゃ」
「失敗できない」
「早く結果を出さなきゃ」
そういうプレッシャーが強くなると、冷静に学ぶことができなくなります。
さらに怖いのは、一つの高額商材で結果が出なかったときに、次の高額商材へ向かってしまうことです。
「今度こそ」
「次なら変われるはず」
「前回は選び方が悪かっただけ」
そうやって、不安を埋めるためにまた別の講座を買ってしまう。
この状態になると、学びではなく、焦りの消費になります。
だから僕は、いきなり高額スクールに行く前に、小さく試すことをおすすめしています。
数千円の本や教材を買って、まず自分が動けるかを確認する。
ちゃんと読むのか。
メモを取るのか。
一つでも実践するのか。
わからない部分を調べるのか。
途中で放置しないのか。
ここで動けないなら、50万円払っても同じ可能性が高いです。
逆に、数千円の教材でも手を動かせる人は、高額スクールに入ったときも吸収できます。
つまり、小さな教材は「安い代替品」ではありません。
自分が本当に行動できるかを確かめるテストになります。
僕が「まず自分の軸を確かめる一冊」として紹介しているのが『明鏡』です。
高額スクールに申し込む前に、まずは自分が何に向いているのか、何を選ぶべきなのかを整理する。
そのための入口として、いきなり大きなお金を払うより、まず小さく試した方がいいと思っています。
『明鏡』がどんな人に向いているかは、別記事「明鏡はどんな人に向いている?買う前の判断基準」にまとめています。
実際に読んだ感想は、「『明鏡』レビュー」の記事で詳しく書きました。
高額スクールを買うこと自体が悪いわけではありません。
ただ、焦っているときに買う必要はありません。
不安を消すために買う必要もありません。
誰かの熱量に飲まれて、その場で決める必要もありません。
大事なのは、値段ではなく順番です。
まず、自分の現在地を知る。
小さく試す。
自分が動けるかを確認する。
そのうえで、本当に必要なら環境に投資する。
それで遅すぎることはありません。
人生を変えるのは、50万円の決断ではなく、その後の小さな行動です。
高額な環境に入る前に、まずは一つ、自分の手で動いてみる。
その感覚を持ててからでも、遅くありません。
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